チームとは自分が良い時も、悪い時も「共に」ということ。

私が「判断の質」と同じくらい大切にしているのが、「仲間のために考え、行動できる回数を増やす」という心のあり方です。

まず「判断の質」とはどういうことか?

「判断の質」とは→どこを見ているのか?、どのタイミンングがいいのか?、なぜそのプレーなのか?など

 「技術」とは→ボールを持ってる場合はシュート、パス、ドリブル、ボールを持っていない場合はスクリーン、カッティング、スペーシングなど

技術が高いけど判断の質が悪い例→

・ドリブルの技術は高いけど、フリーの味方を見落としてパスが出せない。
・その場でのハンドリング技術は高いけど、試合で目の前にディフェンスがいると進めない。

・シュートが上手いけど、なぜその場所でそのタイミング?
 シュートにも3Pシュート、ミドルシュート、1ドリシュート、2ドリシュート、フローター、レイアップ、ゴール下、バックシュートなどあり
なぜこの場面で3Pシュート?
なぜゴール下に敵が密集しているのに全て突っ込んでしまう?

・練習のパスは正確だが、試合のディフェンスの前ではタイミングが合わない。
パスにも両手で出すチェストパス、チェストの持ち方から片手パス、バウンドパス、浮かしたパス、ビハインドパスなどあり
なぜこの場面でチェストパス?片手パス?を使ったの?

判断の質は高いが技術が悪い例→

・「パスコースは見えている」けれど、そこへ届ける技術が足りない。
ディフェンスの裏を突く最高のタイミングでフリーの味方を見つけたが、パスが弱かったり、コントロールが乱れたりしてパスカットされてしまう。

・「状況判断は正しい」けれど、フィニッシュまで持ち込めない 。
相手の逆を突くドライブを選択し、抜くところまでは完璧だった。しかし、最後のレイアップやフローターの技術が足りず、シュートを外してしまう。

・「ズレは作れている」けれど、シュートを決めきる力がない 。
チームメイトとの連携(スクリーンやカッティング)で、完全にフリーの状態でボールをもらうところまで動けた。しかし、そのオープンのシュートを決めきるシュート力が不足している。

・「出すべきパスの種類」は分かっているが、その技術を習得できていない。
「ここは浮かしたパスだ!」と頭では分かったが、結局いつものチェストパスを出してしまい、ディフェンスに引っかかる。

そもそもどんなこともどんな練習も意味があると思うし、全ての要素を吸収して繋げて身につけていくことが大切だと思っています。

ただ、判断が伴わない技術だけを無意識に磨き続けた結果、練習では上手いが試合では使えない。技術的な見栄えはいいが相手には勝てない。格下相手には通用しまくるが格上相手になると歯が立たない。みたいな現象が発生します。

この格下相手に通用しまくる時が一番要注意で、判断が悪くても技術やスピードやパワーの力で勝ててしまうので、全てがうまく行っている様に見えて勘違いしてしまうことです。

判断が良くて、技術が良いがMAXで良いとして、 「今、判断が良くて技術が悪かったのか?」 「そもそもの判断が悪かったのか?」 を考えれるようになること。
この判断の基準をチーム基準で意識して考えれるようになること。

判断の質を上げてから、技術を上げるのか。 技術を上げてから、判断の質を上げるのか。

どちらか一方ではなく、どちらも上げていく努力が必要で、

 コーチとしては練習メニューでの落とし込みが必要だし、

 選手としては、判断の質と技術を練習や試合の中で繋げていく努力が必要です。

 繋げていく中で判断の改善、技術の改善を繰り返して両方を行き来しながら磨いていくことが大切です。

「仲間のために考え、行動できる回数を増やす」とはどういうことか?

バスケットボールは、良い時ばかりではありません。

自分の調子が良い時、悪い時
チームメイトの調子が良い時、悪い時
チームの調子が良い時、悪い時

悪い時、苦しい時期に我慢してどれだけ自分を信じ続けれるか。
自分が苦しい時になかなか仲間やチームのことなんて考えていられませんが。

そうなっている原因がなんなのか?
原因を自分以外に向けて逃げることは簡単ですが、自分に矢印を向けて、自分を磨くことを通じて仲間やチームのことを考える。
そういう1人1人の姿勢がいい意味で伝染して繋がっていく。
最初は細かったものが太く固くなっていく。
それが本当の意味での「チーム」だと思っています。

できるかできないかではなく、やるかやらないか。

最悪な時期を一緒に過ごし、逃げずに積み上げてきた時間が 結果に結びつくこともあれば結びつかないこともあります。
勝負の世界なんで。
個人スポーツではなくチームスポーツなんで。
ただ その勝負の過程で何をしていたか?勝負の後に残るものは何か?

取り組み方や考え方を変えると、 
技術を磨くということは、仲間を思いやる心を磨くことにも繋がります。
判断の質を高めることは、仲間のことや仲間の状況を深く理解することに繋がります。
自分自身を磨くということは、忍耐や我慢を通じて自分を理解して相手に寄り添うことや貢献することに繋がります。

判断の質と技術、自分と仲間、自分とチーム、心と体を一つに繋げ、このチームでしか成し得ないバスケをこれからも追求してこうと思います。

あとがき
練習中、少しずつですが良いときの声出し、苦しい場面での声かけ、丁寧にパスを繋ごうとする子どもたちの変化を感じています。

その積み重ねがいつか大きな花を咲かせると信じています。