リジカーレが育てたい“判断できる選手”とは?
バスケットボールの指導現場ではよく、「もっと考えてプレーしろ!」と言われることがあります。
でも、その言葉が選手を迷子にしてしまうことも多いのが実情。
リジカーレでは、「考える選手」を育てるために、段階的な育成ステップを大切にしています。
■ 「考えろ」と言う前に、まず“覚える”
何もない状態で「考えろ」と言われても、考えることなんてできないのは当然です。
ただ、選択肢を教えて状況にあった判断をしてと言っても、そもそも選択肢を覚えていない選手が少なくありません。
まず必要なのは、教えた選択肢やセオリーを頭に入れること。
それが“考えるための土台”になります。
いわば、頭の中に“選択肢の引き出し”を作る作業です。
めちゃくちゃたくさんの選択肢を覚えろと言ってるわけではなく、みんなが覚えれる範囲のことを教えている自信はあるw
■ セオリーを知ることで、判断力のベースができる
ただ覚えるだけでなく、「なぜそうするのか?」という意味(セオリー)を理解することも重要です。
- なぜリムラン(リング下まで入る)をやるのか?
- なぜスペースを空けるのか?
- なぜボールを離したほうがいいのか?
- なぜディフェンスのヘルプ位置はそこなのか?
こういった問いに答えられるようになって初めて、選手は“判断の基準”を持てるようになります。
■ 覚えた中から“選べる”選手へ
ここからようやく、「考える選手」への第一歩。
状況に応じて、覚えた選択肢の中から最適なプレーを選べるようになる。
これは、試合の流れや相手のディフェンス、チームの状況を見ながら判断できる力です。
もちろん最初は失敗もあります。でもそれも大事な経験です。
■ 最終的には“セオリーを超える判断”へ
リジカーレが目指す最終形は、セオリーを知ったうえで、あえて外す判断ができる選手です。
- この相手には、読まれているからパターンの逆で勝負する
- あまり状況が動かないからあえてパターンを崩してみる
- コーチの指示通りやろうとしたけど、読まれたから違うパターンに変えた
そんな判断ができるのが、本当の意味で“考える選手”だと信じています。
■ただただ自分たちで 「考えろ」とは言ってない
よく誤解されるのが、「何も教えずに自分たちだけで好きに考えさせてやらせている」と思われること。
でも、リジカーレはむしろ徹底的に教えたうえで、“自分で選択できる”ようにしたいのです。
「何も教えずに考えさせる」のは無責任。
まだまだバスケ観が未熟な子たちだけで考えさせるなんて結果は予想できます。
ただそれとは別で、ない力の中でも自分たちで打開するとか、コミュニケーションをとり続けるとかは常に必要です。
「しっかり教えたうえで、考えさせる」のがリジカーレ流です。
だからこそ、練習前に覚えてくること、準備してくること。それと同列で練習中に指示された新しいことにも対応する、反応する力が大事です。
その上で「さっきコーチは何を要求した?」「今の選択でよかったか?」「他の手はなにか?」「最適なのはどっちだ?」と問い続けます。
■ 最後に 〜リジカーレが育てたい選手像〜
僕たちが育てたいのは、言われたことをこなすだけの“従うだけの選手”ではなく、
自分の頭で考えてプレーする“判断できる選手”です。
- 覚える
- 理解する
- 判断する
- 創造する
この4段階を大切にしながら、選手が一歩ずつ「考える選手」に近づけるよう、日々向き合っています。
判断力は、選手としての武器であり、
そして人生を切り拓く力になると信じているからこそ。